当サイトについて

当サイトは、日本の易者が一般的に用いている略筮法と呼ばれる方法で筮竹を操作したときの状況を、HTML5のアニメーションで再現したものです。
ただ、制作した画像は易者から見た筮竹の状態なので、易者に占ってもらっているお客さん(一般的には易者の正面に座っていると思われます)から見れば、筮竹の動きは鏡に映したように逆向きになると思います。
これは、作者が単純に略筮法による易占のやり方の教本にもとずいて、アニメーションを制作したからで、占われている人から見た筮竹の動きは、ちょうど易者から見た動きとは正反対になるというところにまで、実は配慮が至らなかったからに他なりません。ですから当サイトのアニメーションは、易者が筮竹を操って占いながら、つぶやいている様子を易者の側から見ている状態と考えていただくと良いかもしれません。
ただ、アニメーションの動きがどうこうというのは、言うまでもなく易の本質的なものではありません。重要なのは結果=卦であるからです。当サイトでは、卦の説明については数冊の専門書、易の主要な数サイトを参考にして、充実を図りました。また、単に六十四卦にとどまらず、変爻まで操作を行って之卦も導き出しておりますので、結果は384通りとなります。
HTML5によるアニメーションを応用したことによって、臨場感を持たせることができたと思いますが、さらに易占独特の神秘的な雰囲気を感じ取っていただけるようであれば、制作者にとって大変嬉しいことです。

なお、どんな易占の書物にも書かれていることですが、占筮に際して忘れてはならない心得、ルールのようなものがあります。

①占うべき問題については、占う前に十分な考察を加えておかねばならない。

あらゆる条件を考慮し、可能な限りの推論を考え、自分の思考を究極まで突き詰めた後の、最後の決断を易に問うというのが易の根本的な考え方です。自分で考えることをせずに安易に占いに依存してはいけません。

②同じことを二度繰り返して占ってはならない。

心にそぐわぬ結果が出ると、繰り返して占ってみたくなるのは人情かもしれませんが、それでは易の意味がありません。最後の決断を仰ぐのが易の本質ですから、何度も繰り返すのでは、自分の気に入る答えが決まっているからに他ならず、そもそも占う意味がないのです。

③不正な事柄を占ってはならない

易が他の占いと異なるところは、倫理的占断という点です。易は中庸、信義、礼節、謙譲を美徳とし、禍福は 交互にやってくるもので、栄華は永久には続かないという倫理観、価値観で貫かれています。その思想は攻撃的ではありませんので、他人に危害を与えるような不正な事柄を占ってはならないのです。また、もともと易経では、不正なことに対しては概ね否定的な卦辞が書かれていますので、不正な目的に用いても嬉しくなるような答えは得られません。

なお、こう書いてしまっては、みもふたも無いかもしれませんが、卦を盲目的に信じることは不幸でしょう。「卦がこう出たから従ったのに・・」と後で後悔するのも愚かです。あくまでも自己責任で、常識の範囲内で、卦辞は参考にとどめるように行動してください。